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第１３４９号 日本の建国に乾杯！
＊＊＊＊＊＊様
お元気でご活躍のことと思います。
『日本講演新聞』2024年2月5日3010号の社説で、編集長の
水谷もりひとさんが、「いのちの本を忘れないという節目に」と題して
以下のように述べていました。
2月11日は「建国記念の日」。
百歩譲って国の誕生に祝福する気持ちがなくても、せめて
この国の有難さに気づく日であってもいいのではないかと思う。
私たちは日本に生まれなかったら享受できなかったであろう
たくさんの恩恵を無条件で受けている。
たとえば、安心安全な生活、驚くべき深くて繊細な文化、
四季折々の自然の美しさ、礼儀正しい国民性、秩序ある社会、
110番するとすぐ来てくれる警察、行こうと思えばどこの国でも
いけるパスポート等々、こんな国は世界広しといえども、類を見ない。
そういう意味でこの誇らしい国を思い、1年に1回の誕生日に、
ケーキでも和菓子でもいいので、家族みんなで食べる。
それくらいのおおらかさを持とうではないか。そでもしないと、
「このままいったら日本という国はなくなってしまうのではないか」と、
ふとそんな考えが頭をよぎるのだ。
実はこの言葉、作家の三島由紀夫が生前、産経新聞に寄稿し、
1970年7月7日付夕刊に掲載された随筆「果し得てゐない
約束――私の中の25年」の中にある。昨年11月、靖国神社に
参拝した際、職員の方からいただいた情報誌『靖国』9月号の
中にそれを見つけた。三島のこんな言葉だ。
「私はこれからの日本に大して希望をつなぐことできない。このまま
行ったら『日本』はなくなってしまうのではないかといふ感を日ましに
深くする。日本はなくなって、その代わりに、無機質な、からっぽな、
ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、
或る経済大国が極東の一角に残るのであろう」――
三島の予言は一つだけ外れた。この国はもうすでに経済大国ではない。
1970年といえば終戦から25年の歳月が流れている。その間、
「戦後民主主義」という御旗のもとにアメリカの統治下に身を
委ねるようになった。三島はこう綴っている。
「おどろくべきことに、日本人は自ら進んでそれを自分の体質とする
ことを選んだのである。政治も経済も社会も、文化ですら」
さて、誕生日は決意を新たにする節目になろう。それはこれから
始まる1年に対してではない。いのちの本である親への恩を忘れない
という決意だ。日本の建国に乾杯！
以上、引用でした。
建国記念の日は「建国をしのび、国を愛する心を養う」と規定して
います。もともと「紀元節」でしたが、昭和23年に廃止されました。
その後、紀元節復活に向けた動きが出て、「建国記念日」制定に
関する法案も出ていましたが、野党の反対で9回も廃案に。
結局、1966年（昭和41年）、「の」を挿入することでやっと
合意に至り、国民の祝日に加えられ、翌年から適用されました。
こういう経緯ですから、テレビも新聞も、そして首相談話でも「天皇」や
「神武天皇が即位した」ということは述べられていません。
「建国記念の日」そして2月23日の「天皇誕生日」を社説で
取り上げていたのは『産経新聞』だけだったのではないでしょうか。
平和すぎて、日本という国の安全が空気のようで、当たり前すぎて
有り難さも分からない。なくなって初めて気づくのでしょうか？
（文責 谷渕篤孝）
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2024年3月1日（金）
No.1307
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