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第1352号 けんかの裁定をした先生が悪いと批判される
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第1352号 けんかの裁定した先生が悪いと批判される

******様
お元気でご活躍のことと思います。

『日本講演新聞』2024年2月12日3011号で、横浜創英中学・
高等学校校長の工藤勇一さんが、2014年に千代田区立
麹町中学校の校長に就任した当時を振り返ってのエピソードを
語っていました。先生や保護者と学校のあり方を考え、話し合って、
子どもの自律を重視した教育改革に取り組みました。
結局、宿題廃止、定期テスト廃止、固定担任制廃止など、
従来「当たり前」とされてきたことを覆した校長でした。

  ある日、AくんとBくんが殴り合いのけんかになりました。
  先生が止めに入り、二人から話を聞きました。Bくんが言いました。

  「先生、Aくんはとても嫌なやつです。入学以来ずっと僕に嫌がらせを
   してきます。今日という今日はあまりに頭に来て、思わず手が
   出ちゃいました」
  Aくんも言いました。
  「先生、あいつが殴りかかってきたんです。僕は殴られたから
   殴り返しただけです。Bくんは自分勝手で平気でみんなに
   嫌なことを言う。だから頭にくるんです」

  先生は二人に言いました。
  「Bくん、でもね、やっぱり殴るのはよくないよ。謝ろうよ」
  「Aくんも言い方っていうものがあるだろう。だから謝ろうよ」

  そう言ってお互いに謝らせ、二人を家に帰します。
  すると、A君のお母さんから電話がかかってきます。
  「先生、子どもから話を聞きました。うちの子は殴られたから
   殴り返しただけでしょう。問題なのはBくんです。
   ちゃんとやってくださいよ」
  そしてBくんの親からも電話がきます。
  「うちの子は発達障害だって以前から言っているじゃないですか。
   みんなと一緒にはできないんです。ちゃんと学校で
   面倒見てくださいよ」

  間に入った先生が非難される結果になったわけです。
  AくんとBくんのトラブルの仲介に入り、その裁定が悪いと批判される。
  冷静に考えれば、逆恨みのような変な話です。
  ではいったい何が悪かったのでしょう。

  それは、「トラブルを解決するのは学校」と誰もが勘違いして
  しまっていることです。学校は、子どもたち一人ひとりが当事者として
  問題を解決していく方法を教える場です。それなのに、誰もが
  「学校が解決しなきゃいけない」と思い違いをしたからおかしなことに
  なったのです。

以上、引用でした。

良かれと思ってやったことが、双方の親や生徒から恨まれることに
なってしまう。何と割の合わない仕事でしょう。私も何度、こういったことに
悩まされたことか。「解決するのは教師の仕事」と思っていたわけです。
教師が生徒のトラブルを全て解決していたら、当然、生徒に自主性や
自ら考えて問題解決しようという心は育ちませんね。
次回、具体的な場面での対応をお伝えします。


(文責 谷渕篤孝)
2024年3月12日(火) No.1310

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